抗VEGF抗体の硝子体内注射について
「見る」ことで特に重要な黄斑に起こる疾患を治療するためのものです。抗VEGF抗体という薬剤は、新生血管を退縮させる働きを持っており、この治療の適応疾患には、加齢黄斑変性、黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症などがあります。
治療後は改善の様子をみて、必要であれば複数回の注射を行います。
この治療では、散瞳点眼を行ってから、目の周囲や眼球を消毒し、点眼麻酔の後に結膜という白目の部分から眼球内部の硝子体腔に抗VEGF抗体を注射します。
精密検査や診療が事前に必要であり、その後ご予約いただいての治療となります。
硝子体注射の流れ
事前診察
診察と精密検査を行います。硝子体注射が必要であり、ご納得いただいた場合には注射のご予約をお取り致します。
治療当日
ご予約時間にご来院頂きます。
目の周辺の消毒を行いますので、お化粧はしないでおいで下さい。メイクをされている場合には受付後に落としていただきます。
注射を行う目の周りや眼球を消毒し、点眼麻酔を行って硝子体注射を行います。
注射自体は1分程度で終わりますが、準備やご説明なども合わせると、ご来院からご帰宅まで1時間程度かかります。
注射針は非常に細いものを使用し、なおかつ点眼麻酔の効果は15分ほど続くため、治療自体に痛みはほとんど感じないという方がほとんどです。
翌日
ご来院いただいて手術後の状態を拝見致します。
続けて硝子体注射の治療が必要な場合には、2~3ヶ月おきに1回のペースで再注射を行っていきます。十分な効果が認められるまで、数回の注射が必要なケースもあります。
ご注意
注射を受けた日の入浴や洗顔
雑菌が入らないようにするため、基本的に入浴や洗顔は不可です。
顔に水がかからないように首から下のシャワーを浴びることは問題ありません。
洗顔の代わりに濡れタオルで顔を拭く際には、目の周囲を避けて下さい。
メイクについて
当日のお化粧は避けてください。洗顔できませんし、化粧品やメイク道具から雑菌が入ってしまうと感染して炎症を起こす可能性があります。
自宅での過ごし方
入浴や洗顔など、目に雑菌が入ってしまう可能性があることは厳禁ですが、ご帰宅後は普段通りの生活をしていただいて構いません。
注射後の症状について
注射後は、目がゴロゴロしたり、モヤがかかったように見える場合がありますが、多くのケースでは時間の経過に伴い、自然に落ち着いてきます。